不動産の相続税対策
不動産というと土地や建物など様々なものがございます。その中で『土地の色分け』とその有効活用についてご説明致します。
相続税対策による不動産-『土地の色分け』について
『土地の色分け』とは、複数の不動産(土地・建物)を所有している場合に、それらを特色ごとに四種類に分ける作業のことです。その上で今後の対策等を練っていきます。それでは四種類について簡単に説明させていただきます。
- 『死守地』とは最後まで守りたい不動産(土地・建物)です。
- 『有効活用地』とは家のゆとりのために活用していきたい不動産(土地・建物)です。
- 『納税用地』とは納税する土地または納税資金を準備する不動産(土地・建物)です。
- 『問題地』とは有効活用がままならない不動産(土地・建物)です。
以上四種類についての簡単な色分け方法です。今ご自身で所有している不動産についてざっくり四種類に色分けしてみてはどうでしょうか。ご自身の財産を理解するいい機会になると思います。ご自身の財産を理解することが相続税対策の第一歩になります。もし、不安に思うことや聞きたいことがあれば弊社まで、お気軽にご連絡ください。 それでは四種類に分けた土地について有効活用や対策について記載いたします。
『死守地』について
死守地とは、前述のとおり、家を守るため最後まで残さなければならない自宅の敷地や分家用地、農業を続けるための農地のことを指します。これらの不動産を守るためには“争族”にならないために遺言を残すこと、農地の納税猶予が受けられるようにするために日頃から全体的に農地を耕作しておくことなどが対策になります。
『有効活用地』について
アパートや駐車場、マンション等が建てられる土地のことです。これらの有効活用地からあがる収益を子供や孫に贈与していけば、相続人は納税資金を準備することも可能でしょう。また、法人の設立により所得税対策も検討できる土地にもなります。
『納税用地』について
いざ相続が発生したときに納税するために売却や物納がしやすいような土地です。このような土地は、一般的には月極駐車場などとして相続発生まで利用している方が多く見受けられます。駐車場等であれば売却するにしても物納するにしても、比較的容易に契約を解除ができ、相続発生までは有効活用ができます。
『問題地』について
貸宅地(借地人が借りている土地の上に建物を所有している場合)や耕作権のついている土地、市街地山林など収益性や処分のしやすさという点で考えると一般的には不良資産化している土地になります。このような土地には特記事項で相続が発生したときに買い取ってもらう契約をつけておくとよいでしょう。または物納することも可能ですがきちんと分筆、測量を行わなければなりませんので時間がかかってしまいます。耕作権がついている土地については交換等を行い、市街化山林等については開発や造成、あるいは売却することが対策となります。
以上が『土地の色分け』になります。現在所有している土地についてどのような特色があるのか検討していくことで今後の対策を練ることができ何を行わなければならないのかがはっきりわかりますので是非、『土地の色分け』をしてみてください。
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